犬の頭蓋下顎骨症という症状をご存じでしょうか。
いくつかの犬種で若いころ、成長期に起こる症状なので、該当しない犬種だと知らないことも多いかもしれませんね。
ウエストハイランドホワイトテリアやスコッチテリアで起こることが有名ですが、海外では他の犬種でも起こっているようです。
今回は頭蓋下顎骨骨症、頭蓋下顎骨症やライオン顎などともいわれる疾患について解説します。
犬の骨疾患 頭蓋下顎骨骨症ってどんな病気?
頭蓋骨の下顎骨で起こる非炎症性、非腫瘍性の骨疾患です。
頭蓋下顎骨骨症の原因
ウエストハイランド・ホワイト・テリアやスコッチ・テリアでは常染色体劣性遺伝することが分かっています。
ですが、他の要因でも起こることもあり、また、テリア種以外でもみられる疾患です。
頭骨と下顎骨に左右対称性におこる非炎症性・非腫瘍性の増殖がおこることで疼痛がおこります。
頭蓋下顎骨骨症の症状
顎の開閉時に激しい疼痛があるため
- 流延
- 発熱
- 咬合障害
- 摂食障害
- 食欲低下
などの症状があらわれます。
また、頭部の骨の腫脹が対称性に起こりますが、非対称性のこともあります。
頭蓋下顎骨骨症の治療
治療にはプレドニゾロンなどのステロイドを使います。
また、食事がとりにくいので柔らかい食事を与えるなどの生活面での療養も必要になります。
重度になると口を開けられなくなるので流動食などをチューブで供与することも。
通常、成長にともなっておさまってきます。
頭蓋下顎骨骨症が起こると言われている犬種
ウエストハイランド・ホワイト・テリア
スコッチ・テリア
テリア種に多いと言われていますが、他に、ゴールデンレトリバー、ラブラドールレトリバーに発症の報告があります。
犬の骨疾患 頭蓋下顎骨症 まとめ
生後3~4ヶ月から1歳ころに発症する骨疾患の頭蓋下顎骨症。
激しい痛みと変形のために顎の開閉が出来なくなってしまいます。
3センチほどしか口が開かなかった例もあるほど。
元気いっぱいのはずの成長期の子犬の様子がおかしいと感じたら、迷わずに動物病院を受診するようにしましょう。
顎関節がずっと痛いだなんて、考えただけでも気が滅入る症状ですよね。
今回はライオン顎、などとも言われる頭蓋下顎骨症を解説しました。