コリネバクテリウム・ウルセランス感染症って聞いたことがありますか?
少し前になりますが猫からの感染で死亡した女性がいたことで一時ニュースになりました。
覚えている方もいるのではないでしょうか?
コリネバクテリウム・ウルセランス感染症の症状などを紹介していきましょう。
人にもうつる コリネバクテリウム・ウルセランス感染症 どんな病気?
長い名前で覚えにくいですよね。
人畜共通感染症、人獣共通感染症とも。
どういう病原体でどういう症状になるのかを説明しますね。
コリネバクテリウム・ウルセランス感染症の原因
コリネバクテリウム・ウルセランス菌はジフテリアに近い菌で牛や馬、家畜の常在菌。
牛の乳腺炎でおなじみの細菌です。
グラム陽性桿菌の細菌です。
2009年に実施された調査では犬や猫からコリネバクテリウム・ウルセランス菌が確認されました。
自治体の調査で数%から10数%の割合。
コリネバクテリウム・ウルセランス菌はジフテリア毒素を出すことがあります。
ジフテリア毒素(人での作用)
上気道の粘膜に感染症を起こします。まれに腎臓や脳、結膜、中耳などにも感染。
感染する場所によって呼び方が変わります。
感染した人の咳やくしゃみなどで飛沫感染します。
コリネバクテリウム・ウルセランスでのジフテリア様症状では人から人へは感染しないと考えられています。
コリネバクテリウム・ウルセランス感染症の症状
犬・猫での症状
上気道に感染することが知られています。
風邪のような症状がでますが、無症状で経過することも。
人の症状
潜伏期間は2~5日。
上気道に感染している場合、初期には風邪症状があらわれます。
頸部リンパ節が腫れたり皮膚炎の症状がでることもあります。
扁桃や咽頭などに偽膜形成や白苔がでることも。
上気道だけでなく下気道感染も起こすことがあり、重症化すると呼吸困難を起こして死に至ることもあります。
人にもうつる コリネバクテリウム・ウルセランス感染症の診断と治療
人でも犬や猫でも風邪のような症状でなかなか診断は難しい感染症です。
犬のコリネバクテリウム・ウルセランス感染症の診断と治療
風邪の症状を示す他の病気と混同しがちで病原菌をみつけることは難しいです。
鼻水や、咽頭粘膜などからスワブで拭き取り培養して菌を同定します。
人への予防法
他の動物由来感染症と同様です。
人にもうつる コリネバクテリウム・ウルセランス感染症 まとめ
コリネバクテリウム・ウルセランスは細菌による感染症です。
犬や猫での症状は軽微なこともあって家で様子見をすることも多いかとおもいます。
人にもうつる感染症もあると心にとめておいて犬や猫の不調な時には注意するようにしましょう。
人にもうつる犬や猫の感染症のコリネバクテリウム・ウルセランス病についてでした。