男の子の子犬の飼い主さん向けの情報ですね。
ガンガン成長する愛犬の健康状態は気になりますよね。
ワクチン打ちに行ったときに獣医さんがお股をサワサワチェックしていませんでしたか?
産まれた時には体内にある精巣(睾丸)の場所を確認しているんです。
今回のテーマは停留睾丸、停留精巣です。
犬の病気 停留睾丸ってどんな病気?
産まれた直後は精巣は体内にあります。
そこから男性ホルモンの影響を受けて陰嚢へと降りてきます。
睾丸(精巣)って何?
オスの生殖器の一部で精子をつくる働きをしています。
脊椎動物では雄性ホルモン(アンドロゲン)を産生する器官でもあります。
左右一対あり、通常は陰嚢に収納されて体外にぶら下がっています。
精巣の細胞、精細管(精子をつくる細胞)の隙間にあるライディッヒ細胞がホルモンを分泌していて血流にのってホルモンは全身に届けられます。
停留睾丸といわれる症状
生後8週頃には陰嚢に降りてくる精巣ですが移動せずに体内にとどまる事があります。
この状態を陰睾丸とか停留睾丸、停留精巣といいます。
腹腔内陰睾
睾丸が停留してしまった位置がスタート位置からあまり動いていない腹腔内にある場合です。
体内にあるため精子産生の能力はありませんがホルモンの分泌はされます。
触診で触れません。
皮下陰睾
鼠径部で停滞している状態です。
鼠径部への触診で精巣が確認できます。
犬の病気 停留睾丸の治療
犬は停留睾丸が起こりやすい動物と言われています。
停留睾丸では通常片側で起こりますが両側の睾丸が停滞することも。
停留睾丸の問題点
片側の精巣が正常ならば精子産生は正常に行われます。
腹部にとどまった睾丸は放っておけば?と考えるかもしれません。
いつくかの問題があるため通常は摘出を行います。
セルトリ細胞腫
停留睾丸・潜在精巣はセルトリ細胞腫の素因になることが知られています。
遺伝する
停留睾丸は遺伝するので生殖能力はあっても繁殖に用いることは望ましくありません。
停留睾丸の治療法
急ぎではありませんが精巣の摘出を行います。
年齢を重ねると腫瘍化してしまうリスクがあるため、若いうちにしてあげましょう。
犬の病気 停留睾丸だと診断されたら
通常、去勢手術は生後半年以降で行います。
生後半年まで待っても睾丸が降りてきていなければその後降りてくる確率は非常に少ないといえます。
停留睾丸は遺伝するので繁殖に使うことは望ましくないことは既出のとおりです。
雄性ホルモンからくる問題行動やがん化しやすいことも考えて去勢手術をすることも選択肢にいれてください。
摘出手術と同時に行えば犬の体にかかる負担も少なくすみます。
犬の病気 停留睾丸 まとめ
男の子の病気として犬ではわりとみられる病気です。
停留睾丸と診断されたら慌てずに獣医師に今後の治療について相談しましょう。
通常は急ぐ治療ではないので成長を待って摘出することになります。