わんこの飼い主さんなら毎年春になると送られてくる自治体からの集団接種のおしらせ。
新型コロナウィルスの影響で狂犬病予防接種の集団接種を取りやめる自治体も多いのではないでしょうか。
そもそも狂犬病の予防接種って必要なの?
日本では発病した犬居ないんでしょ?
毎年打たなくてもいいんじゃないの?
そんな質問をされることがあります。
今回は狂犬病という病気の恐ろしさと予防接種について説明したいと思います。
わんこにとっては大事なことなので一度確認してくださいね!
狂犬病ってどんな病気?
英語ですが簡単に特徴的な症状の説明もありわかりやすい動画です。
ただ、ちょっとショッキングな内容になっていますのでご注意ください。
狂犬病といえば致死率ほぼ100%の感染症 ほとんどの動物が感染する可能性が。
世界で見てみるとまだまだ多くの人が狂犬病で亡くなっており、その半数がアジアで発生しています。
アジアの国々で発生している9割以上が犬からのかみ傷が原因でその3割以上が子供です。
日本では1950年に狂犬病予防法により予防注射を義務化して飼い犬の管理や野良犬の捕獲をおこなった結果、地形的な条件もありおよそ8年で発生が無くなりました。
その後日本は長い間犬狂犬病ははっせいしていません。
おなじ島国である台湾は数年前に野生動物から狂犬病ウィルスが発見されるまで何年も狂犬病の発生はありませんでした。
イギリスでも同じように長い間発生が無かったのですが数年前に狂犬病が発生しています。
日本では2006年にフィリピンに滞在中に犬にかまれた男性2名が帰国後 発症して亡くなっています。
安全な日本で生活していると野生動物からの狂犬病にかかるリスクを忘れてしまいがち。
今は新型コロナウィルスの影響で海外旅行にも行けない状況ですが、渡航先の情報をあつめ必要な予防措置をとることは自分の身をまもるために重要です。
海外の街角でのんびりと寝転ぶ動物たち、不用意にさわらずに見て癒される程度にしておきましょうね。
狂犬病の原因は?
狂犬病ウィルスによって引き起こされる感染症です。
狂犬病ウイルスは比較的大きなウイルスで弾丸のような形をしているそう。
狂犬病ウイルス
全ての哺乳類が感染します。
ほぼ世界中に存在するウイルスで、清浄国として感染が起こっていない地域は
オーストラリア、ニージーランド、フィジー共和国、アイスランド、アイルランド、ノルウェー、スウェーデン。
またアメリカのグアム、ハワイやイギリスのグレートブリテン島、北アイルランド。
北極圏か島国が多い印象ですよね。
日本も清浄国です。
狂犬病 かかったらどうなるの?
感染は狂犬病にかかった動物からのかみ傷からおこります。
かみ傷だけでなく ウィルスは感染動物の血液や体液、唾液に含まれているので皮膚の傷からの侵入もありえるのです。
潜伏期間は2週間からながくて半年。
初期の症状は犬の場合不安から吠えたり薄暗い場所に隠れたり飼い主にさえ唸ったり普段と違う様子をみせるようになります。
病気が進行してくる狂暴化するタイプだと強い不安症状をしめし攻撃性が増したり何でも飲み込んだり特徴的な座り方をするようになります。
また全身を痙攣させるような神経症状がみられるタイプもあります。
激しく苦しんだのちに死に至るとても恐ろしい感染症。
治療法の無い感染症ですが有効な予防接種があるので防げる病気でもあるのです。
狂犬病ウイルスに感染しないためには?
乾燥、熱、アルコール消毒で不活化するウイルスです。
日本では発生が今のところない感染症ですが、無いからと油断しないこと。
人が感染したケースではいずれも海外で犬に噛まれています。
発症するまでに狂犬病のワクチンを打つことで回復することもあるのですぐに対処すること。
不用意に動物に近寄らないようにすること。
犬の場合は野生動物に近寄らせないことが重要になってきます。
犬の狂犬病予防接種って毎年うつの?
狂犬病予防接種について再掲。#狂犬病#狂犬病予防接種#犬の飼い主の義務です pic.twitter.com/GWSDIhN7rm
— じゅういし松 (@7ftvAsFxtwl8ZrS) April 5, 2021
はい。うたないといけません。
日本での狂犬病を撲滅させた「狂犬病予防法」をご存じでしょうか。
わんこの飼育に関してはざっくりと言えば 法律で2つのことを定めています。
- 犬の届け出(登録する義務)
- 狂犬病予防接種を毎年一回受けさせなければいけない
こまかく言えば接種済票と登録済票を携行する義務もあります。
税金と同じで法律で決められた義務です。
もしも愛犬が人に傷を負わせたときのことを考えて必ず受けておきましょう。
また、体調や年齢的に打つことが難しくなってきたときは獣医師と相談しましょうね。
犬の狂犬病予防接種のまとめ
日本では発生がないのであまりなじみの無い感染症ですが世界的にはまだまだ多い狂犬病。
犬もヒトもかかってしまえばとても苦しんで死に至ります。
予防できる感染症なので予防接種で防いでいきましょう。
万が一犬にかまれた場合。
咬まれたのが犬でもヒトでも かならず咬んだ犬の飼い主に狂犬病の予防接種をうっているか確認してください。
運悪く狂犬病予防接種を受けていない犬だった場合。
かまれてすぐ流水(水道水)で10分以上傷口を流して洗浄後 かならず病院へ。
犬に咬まれたことをかならず医師につたえましょう。
数日おきに狂犬病のワクチンを打つことで発症を抑えられることがわかっています。
フィリピンに滞在中に犬に咬まれて帰国後亡くなったお二人は犬に咬まれたあと処置をせずに発病されています。
犬に咬まれたときは狂犬病だけでなく破傷風などの危険性もありますのでかならず病院で処置してもらいましょう。
法律で決められた予防接種ですので日本での発生の有無にかかわらず、受けることが愛犬家の義務ですよね。