間擦疹(かんさつしん)といわれる皮膚疾患があります。
ひだや指の間など汚れがたまりやすく皮膚が密着している部分に起こりやすいのですが、そのうち顔面のしわにできるものを顔面襞間擦疹とよんでいます。
今回はこの顔面襞間擦疹について解説します。
犬の皮膚疾患 顔面襞間擦疹ってどんな病気?
皮膚が擦れて摩擦が起こる部分を間擦部と言いますが、顔面のしわやひだなどの皮膚が擦れる部分にできる湿疹です。
擦れて起こる湿疹ですが、細菌や酵母菌などの二次感染を起こすことも。
顔面襞間擦疹の症状
秘密の部分、というわけではありませんが、普段隠れた部分なので発見しにくいもの。
皮膚のあかみ、脱毛やじゅくじゅくとしたタダレなどと痒みがでます。
湿った暖かい皮膚炎は細菌感染やマラセチアなどの酵母菌の二次感染も起こしやすく匂うこともあります。
また、二次感染を起こした状態で時間が経つと皮膚が肥厚し(苔癬化)色素沈着がおこったり脱毛してしまうことも。
顔面襞間擦疹の原因
お顔のしわ(ひだ)が原因と言えば身も蓋もありませんが…。
しわやひだに皮脂汚れなどが溜まり細菌などが繁殖しやすい環境にあります。
摩擦で出来た皮膚のダメージが原因になります。
お手入れ時に乾いた綿棒などでこすったりすることも一因になりえるので注意しましょう。
犬の皮膚疾患 顔面襞間擦疹の治療
湿疹のある部分の消毒や洗浄、軟膏の塗布などで治療をおこないます。
重度の感染がある場合は抗生剤や抗真菌薬と抗炎症剤などの服用をあわせておこなうこともあります。
犬の皮膚疾患 顔面襞間擦疹の予防
しわやひだなど、普段隠れている場所でも清潔に保つようにすることで予防します。
乾いた布などでこすると炎症を起こすこともあるので、ローションなどを使って拭き取ります。
皮脂や汚れが溜まりやすいので、定期的にお手入れしましょう。
顔面襞間擦疹のなりやすい犬種
顔にしわのある犬種といえば、シャーペイが有名ですがそこまでしわが多くなくてもなりやすい犬種があります。
シャーペイ、パグ、ブルドッグ、ペキニーズ、アメリカン・コッカー・スパニエルなどの短頭種やナポリタン・マスティフなどのマスティフ、ブラッド・ハウンド、などが要注意です。




犬の皮膚疾患 顔面襞間擦疹 まとめ
顔面襞間擦疹は顔面にできるのでそう呼ばれていますが、間擦疹は皮膚が擦れる場所にできるわりとポピュラーな湿疹です。
指のあいだやくるっと巻いた尾の付け根などでもおこります。
ピタっと密着して適度な湿度と温度で皮膚が柔らかくなっているところに摩擦がおこり皮膚炎に。
しわの多いわんこさんたちは、お手入れで健康な皮膚を維持するようにしましょう。
今回は顔にできる皮膚疾患、顔面襞間擦疹を解説しました。