第Ⅶ因子欠損症といわれる疾患をご存じでしょうか。
血が止まりにくい病気と言うと血友病が有名ですよね。
普段は普通に生活していて動物病院での検査で見つかる子もいるかもしれません。
今回紹介するのは第Ⅶ因子欠損症という遺伝性の疾患です。
犬の遺伝性疾患 第Ⅶ因子欠損症ってどんな病気?
特に症状が無いことが多い疾患です。
避妊手術や去勢手術の術前検査で見つかる事があります。
第Ⅶ因子欠損症の原因
染色体の異常で起こります。
遺伝形式は劣性遺伝(潜性遺伝とも)
第Ⅶ因子欠損症の症状
特に症状を出さずに経過することが多い疾患です。
避妊手術など出血を予想される時に事前に血液検査を行うことで見つかることが。
第Ⅶ因子欠損症の治療
治療方法はありませんが、手術など出血するような処置を行うときには輸血を用意するなど備えておきましょう。
犬の遺伝性疾患 第Ⅶ因子欠損症の検査と予防
遺伝する疾患なので予防法はありません。
どの犬種にも出る遺伝性疾患ですがビーグルに多いと言われています。
遺伝子検査って?
第Ⅶ因子欠損症の遺伝子の有無を血液検査で調べる事が出来ます。
繁殖前に組み合わせを考えれば発症を防ぐ事ができるので是非実施していただきたい検査です。
クリア (発症無し・健全)☆☆
キャリア (発症の危険性は無いが因子を持っている)☆★
アフェクテッド (発症します)★★
繁殖時の注意事項
上記の結果を踏まえて交配計画を立てるようにしましょう。
組み合わせによる子犬の発症の確率 クリア(☆☆)キャリア(☆★)アフェクテッド(★★)
組み合わせ | 父犬☆☆ | 父犬☆★ | 父犬★★ |
母犬☆☆ | 100% ☆☆ | 50%☆☆ 50%☆★ | 100%☆★ |
母犬☆★ | 50%☆☆ 50%☆★ | 25%☆☆50%☆★25%★★ | 50%☆★50%★★ |
母犬★★ | 100%☆★ | 50%☆★50%★★ | 100%★★ |
アフェクテッドが出る組み合わせをさける事で回避することが出来ます。
犬の遺伝性疾患 第Ⅶ因子欠損症 まとめ
ビーグルに多く報告されていますがどの犬種でも起こる第Ⅶ因子欠損症。
血液の凝固異常を起こす疾患はいくつかあって、そのうちのひとつ。
繁殖前に両親の遺伝子検査を実施することで次の世代での発症を防ぐとこができます。
今回紹介したのは第Ⅶ因子欠損症という疾患でした。